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2004年3月19日

就職活動での出会い

俺は、早朝から、IBMのエントリーシートを書いていた。
今日の夕方に〆切だったからだ。IBMのサイトは混雑のため昨夜から全く接続できず、朝になってやっと接続できたのだった。
それまで全くといっていいほど用意をしていなかったので、せっかく繋がった個人サイトが接続タイムアウトにならないように不必要にサイトの色々なところをクリックしながらエントリーシートの中身を完成させていた。
午後には、IBCS(IBMビジネスコンサルティングサービス)の説明会が控えていた。有楽町で13:30開始だった。
なんとか、エントリーシートを書き終え、午後の説明会の準備をし始めたときは、もう11:30を過ぎていた。乗り換え案内のサイトで時間にぎりぎり間に合う電車は、11:59だった。急いで用意を終え、家から駅まで徒歩で行けば間違いなく間に合わない時間になってしまっていたので、原付で向かうことにした。
駅について、近くの歩道に停めようとすると警備員のおじさんに注意を受けた。
「ちょっと、ここにおいておくと持っていくよ!」
俺は、急いでいたので、すみませんがちょっと3時間だけおかせてくれと頼み込んだ。優しい警備員さんで、別の置き場所を提案してくれたが、俺にはそこまで持っていく時間的余裕はない。警備員さんに「じゃ、ま、あきらめてね」といわれてるうちに、駅に電車が来てしまった。
俺は、ダッシュで階段を駆け上がり、切符を買ってホームに滑り込んだが、その時はすでに電車のドアが閉まった後だった。
一人で、中川家の十八番の物まねのものまねをしてしまっていた。一瞬、どうしようか途方にくれたが、今停めてきた原付のことが頭をよぎった。再び改札に戻り、駅員さんにお金を払い戻してもらい、原付を置いた場所へ。そうして、原付を安全な場所に停め直し、再び駅へ向かった。
しかし、俺の乗らなければならない電車はもうすでに行ってしまった。ここは、きちんと社会人として、説明会に遅刻する旨を伝えなければと、携帯電話で連絡を入れることにした。
電話で、5分ほど遅れそうだということを伝えると、受付のお姉さんは「いえ、13:30を過ぎた方に関しては受付できないことになっていますので。。。」と冷たいお言葉。どうしてもか?と聞いても「そういうことになっておりますので。。」の一点張りでどうしようもない。じゃ、分かりましたと、電話を切るしかなかった。
この会社に大きな思い入れはなかったが、長いエントリーシートを提出し、合格した後の説明会だけに、簡単に引き下がることはできないと思っていた。相手も人の子、何とか会場にたどり着けばこっそり入れてくれるかもしれない、と無駄足になる覚悟で会場に行くつもりだった。
そのときである、ホームで立ち尽くす俺に、リクルートスーツ姿の若人が声をかけてきた。
「IBCSですよね。僕もなんですけど、電話かけるなんてすごいですね。」
どうやら、俺の電話を聞いていたらしく、声をかけてきたのだ。聞くと、彼も俺と同じ青学で化学科のM1だそうだ。昨日、学校に泊りで、起きたらこの時間だったという。
それにしてもすごい偶然だ、同じ会社の同じ説明会に同じように遅刻する同じ大学で同じ学年、うーん、スゴイ。
心強い旅の仲間ができた気分だった。彼は、半分あきらめた様子だったが、俺が行くと言ったので行く気になったようだ。そうして、すぐに自分のFOMAで即座に次の電車を検索してくれた。
しかし、どの電車を見ても、到着時刻は13:28分である、会場は11Fなので、電車から降りて改札を走り、11Fのエレベータに乗り会場に着くにはどうしても2分以上かかってしまうだろう。俺たちは、走る時間をもっと長くすることにした。すなわち最寄り駅の有楽町の駅ではなく有楽町まで徒歩4分の千代田線の日比谷駅から走れば、もう少し早く到着できるかもしれないという作戦。一番早い電車の日比谷着は、13:24だった。
スーツ姿で猛ダッシュすることを決め、俺たちは電車に乗り込んだ。ちょうど町田駅に着きかけたそのとき、彼が俺にひとつの提案をした。
「小田急までダッシュで行きません?もしかしたら、遅れてる電車があるかもしれないから」
この男、思ったよりマッチョなやつだ。確かに、その通りだ、ダッシュで小田急に向かえば、数分遅れの乗り換え案内には記載されない電車に乗れる可能性があるのだ。町田駅で降りる人の波を掻き分けながら、リクルートスーツに革靴のなんとも運動に向かない格好の俺たちは、往年のベンジョンソンのごとくロケットスタートを切ったのだった。
小田急町田駅に着き、すぐさま切符を購入しホームへ向かった。電車まで5分ほど時間があるようだった。俺は、彼に、多分この電車は乗り換え案内の予定の電車だよ、走ったの意味なかったかもね、と言った。しかし、彼は何か見覚えの時刻と違いを感じたらしく、FOMAで再び乗り換え案内を検索し始めた。
彼は自信ありげに俺にFOMAの画面を見せてくれた。そう、それはミラクルだった。そこには日比谷13:18着の表示がされていたのである!現地に到着せずして、俺たちは勝利を勝ち取ったのだ!町田駅のホームに20台半ばの男のむさくるしくも喜ばしい笑顔が振りまかれたのだった。。。

俺は、結局説明会に出席したものの、前半から後半までずっと夢の中だった。彼とは、電話番号を交換し、会場で別れた。
帰りに一人銀座のアップルストアに立ち寄り、思ったより大したことないのと、Mac馬鹿の巣窟と化しているのにがっくりして帰途に着いたのだった。

Posted by shogo at 2004年3月19日 21:55

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Comments

 就職活動で俺は友達が結構出来たな。
いろんな奴がいて色んな事を考えるヤツがいるんだなって
思った記憶がある。だから面白いんだろうけどね。

Posted by: 海賊航海士 at 2004年3月25日 15:34

今回、俺はあんまり積極的に友達つくろうとはしてないなぁ。3年のときは、面接終わった後とかよく同じ会場にいた人としゃべったけど。
電話番号とか交換したのも今回が初めて。

長い間学校にいるせいか、面接会場で知り合いに会うことが意外に多いね。

Posted by: shogo at 2004年3月25日 23:21

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